2023/6/13 by T. Hirano
このページでは、電磁界解析規範問題と、その解析をするための市販シミュレータのファイルを紹介します。下記の参考リンクの1の文献の確認に使用してください。
※ 本ページの電磁界シミュレータCOMSOL Multiphysicsに関するお問い合わせは計測エンジニアリングシステム株式会社(KESCO)にお願いいたします。 ※ COMSOL Multiphysicsのアプリケーション・ビルダー・コンパイラで作成したEXEファイルはWindowsで実行可能です。初回の起動時のみ、EXEファイルに入っているライブラリがインストールされます。COMSOLの.mphファイルは、該当するVersionのCOMSOLを保有した方のみ使用可能です。 新しいVersionで古いVersionのファイルは読み込めますが、逆はできません。 |
問題の種類 | 図 | 各シミュレータのファイル |
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方形導波管 (直流・低周波しか扱ったことがない人には難しいが、解析的に解が求まる最も簡単な良い規範問題) |
方形導波管の設計(厳密解) COMSOL (Ver. 5.2a) rect_wg_port_rect.mph rect_wg_port_num.mph (アプリ: rect_wg_port_num_v60.zip) rect_wg_port_num_multimode.mph 損失考慮(金属壁の損失をインピーダンス境界で評価。導波管内部の誘電体はtanδで入力): rect_wg_lossy_wall_imp.mph (アプリ: rect_wg_lossy_wall_imp.zip) comsol_rect_wg_port_rect.pdf (説明) comsol_rect_wg_port_num.pdf (説明) |
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同軸線路 (直流から伝送可能。ただし、高次モードもあるので、高次モードのカットオフ周波数まで安定動作する) |
同軸線路の設計(厳密解) COMSOL (Ver. 5.3) coax_tem.mph coax_highter_order.mph comsol_coaxial_cable.pdf (説明) |
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マイクロストリップ線路 Microstrip Line (MSL) |
εr=4.5, tanδ=0.04 h=1.57 mm, t=0.001 mm, w=3 mm |
MSLの設計(近似式) msl_pec_port.mph (v5.3) msl_pec_port_tem.mph (v5.3) msl_port.mph (v5.3) msl_port2.mph (v5.3) msl_pec_port_corner.mph (v5.3) (コーナー) msl_pec_port_couple.mph (v5.3) (結合線路) comsol_msl_port.pdf (v5.3) (説明) 電磁界シミュレーションでは集中ポートを使っても精度は十分です。 msl_pec_lump_port2.zip (v6.1)(誘電体: 誘電正接) msl_cu_Zs_lump_port2.zip (v6.1)(導体表面インピーダンス, 誘電体: 誘電正接) comsol_msl_lumped_port.pdf (v5.5) (説明) msl_pec_lump_port2_slit.zip (v5.5) グランドにスリットがあると放射してしまいます。高周波では気を付ける必要があります。 導波路モード解析 (導体をPECとするモデル) msl_port_pec.zip (v6.1) msl_port_pec.mph (v6.1) (導体の導電率は有限で導体内部にもメッシュを切るモデル) msl_port_cu.zip (v6.1) msl_port_cu.mph (v6.1) (導体の導電率は有限で導体を表面インピーダンス近似するモデル, 誘電正接あり) msl_port_cu_Zs_tandel.zip (v6.1) msl_port_cu_Zs_tandel.mph (v6.1) |
コプレーナ線路 Coplanar Waveguide (CPW) |
CPWの設計(近似式) 導波路モード解析 (導体をPECとするモデル) cpw_port_pec.zip (v6.1) cpw_port_pec.mph (v6.1) (導体の導電率は有限で導体内部にもメッシュを切るモデル) cpw_port_cu.zip (v6.1) cpw_port_cu.mph (v6.1) |
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グランド付コプレーナ線路 Grounded Coplanar Waveguide (G-CPW) |
G-CPWの設計(近似式) 導波路モード解析 gcpw_port_pec.zip (v6.1) gcpw_port_pec.mph (v6.1) gcpw_port_cu.zip (v6.1) gcpw_port_cu.mph (v6.1) |
問題の種類 | 図 | 各シミュレータのファイル |
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完全導体球 (IEICE EST研 HPヘ) |
COMSOL (Ver. 5.2a) (次の3つのファイルは解析対象は同じだが、吸収境界条件のモデル化が異なる) pec_sphere_abc_cube.mph pec_sphere_abc_sphere.mph pec_sphere_pml.mph COMSOL (Ver. 5.5) pec_sphere_app.mph (2MB) pec_sphere.zip (8.7MB) (使用法※1) |
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誘電体球 (IEICE EST研 HPヘ) |
COMSOL (Ver. 5.3) dielectric_sphere.mph comsol_dielectric_sphere.pdf (説明) COMSOL (Ver. 5.5) dielectric_sphere_app.mph (2MB) dielectric_sphere.zip (8.7MB) (ページ下の「補足説明1」) |
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ダイポールアンテナ (IEICE EST研 HPヘ) |
(COMSOLシミュレーションアプリで実行した画像(右のリンクからダウンロード可能です) |
COMSOL (Ver. 5.3a) dipole_antenna_cubic_abc.mph (1.2MB) comsol_dipole_antenna.pdf (説明) COMSOL (Ver. 5.5) COMSOL Multiphysics (Ver. 5.5)によるダイポールアンテナ解析の説明動画 COMSOL Multiphysics Application Builderを用いたアプリケーションの作り方(ダイポールアンテナ解析の例) dipole_antenna_app.mph (2.4MB) dipole_antenna.zip (811MB) (このZIPファイルにはCOMSOL Application Builder Compilerで作成した単独で実行可能なWindows用EXEファイルと初期設定説明のreadme.pdfが入っています。) |
モノポールアンテナ (円形グランド付、同軸給電) |
COMSOL (Ver. 6.1) monopole_ant.mph monopole_ant.zip (展開するとEXEファイルのアプリ) |
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モノポールアンテナ、スリーブアンテナ (同軸給電) |
COMSOL (Ver. 6.1) sleeve_ant.mph sleeve_ant.zip (展開するとEXEファイルのアプリ) |
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導波管スロットアンテナ (IEICE EST研 HPヘ) |
COMSOL (Ver. 5.2a) wg_slot_antenna.mph comsol_wg_slot_antenna.pdf (説明) |
問題の種類 | 図 | 各シミュレータのファイル |
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MSLコーナー | 直角コーナー、切込みコーナー、円弧コーナー、45°コーナー 高周波電磁界は低周波と違い、導体で繋げば信号が通るという単純なものではありません。伝送線路理論で特性の良い伝送線路を設計しますが、それでもコーナー部は伝送線路理論で考慮されないので、放射や反射などの特性劣化が起こるかもしれず、厳密には電磁界問題として解かなければなりません。上の4つのタイプでどれがいいか、使用周波数で十分な特性かどうかは電磁界シミュレーションするのが近道です。右のCOMSOLアプリを活用してみてください。 |
COMSOL (Ver. 5.5) msl_corner_rect.mph msl_corner_rect.zip (使用法※1) msl_corner_cut.mph msl_corner_cut.zip (使用法※1) msl_corner_circ.mph msl_corner_circ.zip (使用法※1) msl_corner_45deg.mph msl_corner_45deg.zip (使用法※1) |
MSL with a Slit on GND | COMSOL (Ver. 5.5) msl_pec_lump_port2_slit.mph msl_pec_lump_port2_slit.zip (使用法※1) |
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MSL Power Divider | COMSOL (Ver. 5.5) msl_divider.mph msl_divider.zip (ページ下の「補足説明1」) |
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Patch Antenna (Lumped Port Feed) |
COMSOL (Ver. 6.1) patch_lump_port_pec.mph patch_lump_port_pec.zip (使い方※1) COMSOL (Ver. 5.5) patch_lump_port.mph patch_lump_port.zip (使用法※1) 【解析のノウハウ】薄い導体は厚さ方向にもメッシュを切るので、メッシュが増え、解析時間がかかります。さらに導電率が有限の導体では、導体内部の波長は微小になるため、真面目に解析するとメッシュが増えすぎて計算時間がかかります。まずは、厚さのない電気壁(PEC)で導体をモデル化すると計算が高速です。表皮厚よりも厚い導体は内部にメッシュを切らずに、導体表面をインピーダンス境界で近似しても十分な精度です。この場合、導体内部はメッシュを切らないので計算も速いです。 |
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Patch Antenna (MSL Feed) |
COMSOL (Ver. 5.5) patch_msl_feed.mph patch_msl_feed.zip (使用法※1) |
問題の種類 | 図 | 各シミュレータのファイル |
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コンデンサ(キャパシタ) | 端部でLumped Portで給電 |
COMSOLアプリ parallelplate_capacitor.zip (使用法※1) |
コイル(インダクタ) | 上下端を横で配線し、中央で集中ポートで給電。 |
COMSOLアプリ solenoid.zip (ページ下の「補足説明1」) |
避雷針の学習 | 初期電界1 V/mを空間に印加 |
COMSOLアプリ lightning_rod.zip (ページ下の「補足説明1」) |
※1 | ZIPファイルにはCOMSOL Application Builder Compilerで作成した実行可能なWindows用EXEファイルが入っています。必要ライブラリのダウンロードは開始されますが、ダイポールアンテナのEXEファイルには含まれていますので、先にダイポールアンテナのEXEファイルを実行すればライブラリはインストールされます。 |