ビーム形成とグレーティングローブの説明


半波長間隔、ビーム正面

等位相面 振幅分布

左の図ではの線は それぞれ3つの波源から励振される波の等位相面を表している。 3素子一様励振(すべての素子の振幅が等しい)直線アレー、 素子間隔は半波長である。

3つの線が重なればさらに振幅は増大することになり、上下方向では遠方で3つの線 が完全に重なるので振幅が大きくなり、強いビームが形成される。 斜め45°方向では3つの線が全く重ならず、ほぼ等間隔の距離となっているので 振幅は強め合わず、ビームが形成されない。 左右方向では の線だけが重なっていて、の線を考えるとその部分 で位相が反転しているから弱める効果があり、上下方向より弱いビームとなっている。


半波長間隔、ビームチルト30度

等位相面 振幅分布

位相をずらして励振するとビームを正面から傾けることができる。


1波長間隔、ビーム正面

等位相面 振幅分布

素子間隔を1波長にすると横方向でも等位相面が揃って正面方向 と同じ強さのビームが出てしまう。 これをグレーティングローブ (grating lobe)と言う。 サイドローブ、マイナーローブと呼ぶにはあまりに大きい不要放射である。


Mathematica ソースファイル


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