伝送線路 (Transmission Lines)

2010.10.30 Takuichi Hirano

マイクロ波回路において用いられるいくつかの伝送線路とその特性(特性インピーダンス、管内波長)の計算ツールを提供する。伝送線路はマイクロ波回路において最も基本的な素子である。目的、状況に応じて適切な線路を選定することからはじまる。そして、線路の種類が決まったら特性インピーダンス、管内波長が所望の設計目標になるように線路の構造パラメータを決定する。下記にはいくつかの線路の特性インピーダンスを計算するプログラムを提供する。

実際の構造はこのような理想的な簡素な構造ではなく、また媒質定数も損失を含むので下記のような規範問題ではそれらに対応できないが、初期パラメータを決定するには非常に有用である。より正確に現実のモデルや損失を反映させたいときには、初期パラメータを決めてから数値計算で構造パラメータを微調整するのがよい。たとえば、市販の電磁界シミュレータの1つであるAnsoft HFSSではWave Portの解析(Port Onlyのチェックが解析条件設定画面にある)で数値的に伝送線路の特性インピーダンスや管内波長の計算が可能である。

  1. 同軸線路 (Coaxial Line)
  2. 平行2本線路 (Two Parallell Lines)
  3. 平行平板線路 (Parallell Plate Line)
  4. マイクロストリップ線路 (Microstrip Line; MSL)
  5. コプレーナ線路 (Coplanar Waveguide; CPW)
  6. グランド付コプレーナ線路 (Grounded Coplanar Waveguide; G-CPW) (Conductor-Backed Coplanar Waveguide; CB-CPW)
  7. 方形導波管 (Rectangular Waveguide)

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