ウッドワード・ローソン法 (Woodward-Lawson Method)
― 連続波源分布 ―
平野拓一
フーリエ変換法のところで「波源分布と遠方界指向性はフーリエ変換の関係にある」
ことを説明した。
波源分布がパルス関数形のとき、遠方界指向性は sinc 関数となる。
その波源分布の振幅は一定のまま、位相に傾きをつけるとメインビーム方向が傾く。
このメインビーム方向を傾けた sinc 関数をいくつか重ね合わせて所望の指向性を
得る方法がウッドワード・ローソン法 (Woodward-Lawson Method) [1][2]である。
サンプリング点は自由に選べない。
レーダーアンテナによく用いられるコセカント2乗パターンを作るのにも使われている。
生成関数 (composing function)
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波源分布 |
スペースファクタ |
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linear 指向性 |
dB 指向性 |
極座標 dB 指向性 |
波源長変化
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スペースファクタ |
指向性 |
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極座標 dB 指向性 |
波源分布 |
ビーム形状 |
1 (60° < θ < 120°), 0 (それ以外)
Sectral beam |
波源長 |
1λ〜20λ |
波源 |
連続波源。この中に多くの素子を配置したらアレーアンテナでも近似できる。 |
セクトラルビームが形成される様子がわかる。
指向性の3Dグラフィックの例
[参考文献]
- [1] P. M. Woodward, "A Method for Calculating the Field over a Plane Aperture
Required to Produce a Given Polar Diagram,"
J. IEE, Vol. 93, pt. IIIA, pp. 1554-1558, 1946.
- [2] P. M. Woodward and J. D. Lawson,
"The Theoretical Precision with Which an Arbitrary Radiation-Pattern
May Be Obtained from a Source of a Finite Size,"
J. IEE, Vol. 95, Pt. III, No. 37, pp. 363-370, 1948.
- [3] C. A. Balanis, "Antenna Theory", John Wiley & Sons, Inc.,
2nd ed., 1982
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