微小ダイポール(small dipole, infinitesimal dipole)は ヘルツダイポール(Hertz dipole)とも言われる。 1861年にマクスウェルがアンペアの法則に変位電流の概念を導入し、 平面波を導出して電磁波の存在を予言し[1]、それをヘルツは実験で証明した (1887年)。ヘルツは実験家であるだけでなく、理論家でもあり、1889年に 平面波以外の界として微小ダイポールの界を導出し、下のアニメーション のような電気力線を図に残している[2]。
[1] J.C. Maxwell, "A Dynamical Theory of the Electromagnetic Field,"
Philosophical Transactions of the Royal Society of London,
vol.155, pp.459-512, 1865.
[2] H. Hertz: Electric waves, p.144, Dover pub inc.
[3] 徳丸仁、基礎電磁波、森北出版、1992年
ソースファイル(Mathematica)
真ん中に微小ダイポールアンテナが縦に置いてあり、それから
放射される電気力線を描いたものです。
電気力線がちぎれて空間にフワフワと伝わっていく様子がイメージできる
と思います。また、これから8の字指向性を想像できるでしょう。
このアニメーションは Mathematica の ContourPlot コマンドで
作成されました。
ソースファイル(Mathematica)
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